林文子横浜市長、IR説明会で「「市民の多くの方が反対だという認識はありませんでした。大変失礼なことかもしれませんけども」

 私が住んでいる瀬谷区五貫目町は、北へ200㍍行けば町田市、西側の境川を超えれば大和市。横浜の西北のはずれ。

住所は瀬谷区だが、最寄り駅は町田市鶴間の南町田グランベリーパーク駅。相鉄線瀬谷駅には徒歩で40分以上はゆうにかかる。

ミナトヨコハマとは全く縁のない、いわば横浜の辺境。

そんなところだから、カジノを含む統合型リゾート(IR)の候補地問題よりも、米軍上瀬谷通信隊の広大な跡地利用問題の方が関心が高いのかもしれない。

 

とはいえ、IR問題、横浜18区での住民説明会が始まっている。

この問題、林文子市長は選挙の時には白紙状態としながら、8月23日、横浜への誘致を表明した。

以降、この問題をめぐって横浜は揺れている。

 

わざわざ好き好んでそんなものを引っ張ってこなくても、300万人を超える人口はまだまだ増えている。

規模がデカければ、受ける住民サービスが低下するのは必定なのに、「横浜、好き」という人が多く、ヨコハマは膨張を続けている。

 

この問題、北海道が先日撤退を表明したが、巷間言われるように、ほんとうに横浜、大阪が本命なのだろうか。

フツーに考えれば、東京じゃないだろうか。お台場じゃないの?

 

この間、二階幹事長との間で安倍が小池2選容認発言をしたというが、アメリカ資本を入れたいトランプとの密約があるとすれば、すでにそれを材料に小池と取引きをしているとも考えられる。何があってもおかしくないのが政治の世界。横浜が紛糾しているうちに、東京が名乗りを上げる手はずになっているとすれば、横浜はずいぶんと割を食うというか、つまらん役回りをあてられているとも考えられる。

 

どこかでだれかが絵図面を書いているのだろうか。林市長はその誰かに踊らされている傀儡のようなものなのかどうか。

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中区の説明会の様子 ネットから

その林市長、全区の説明会に出席すると言っているが、少し疲れてきたのか、昨日の金沢区の説明会では

参加市民が、

「その時点(8月)で市民には反対が多かった。(市長は)それと逆の判断をした」

というと、それに対して林市長は

「市民の多くの方が反対だという認識はありませんでした。大変失礼なことかもしれませんけども」

と応じたという。

9月の朝日新聞の調査で反対:64% 、賛成:26%という数字が出ている。

 

目立ちたがりでY150清算を投げ出していなくなった中田市長に比べれば、林市長の方がはるかに清廉な印象だったのだが、長い間市長の椅子に座り続けてきて、風向きを読み間違えたのか。

 

これには横浜港運協会の藤木会長が反対していることが報道されている。いわゆる港のドンと言われる人物。

官房長官や二階幹事長とも親しく、何より林市長の後援会会長も務めた人物。

この人が、カジノはダメとばかりに反対に回った。

 

これでいっきに様相が変化した。

 

一説には、どこかでこの人が引いて賛成に回るのでは、という観測もあるようだが、今のところそういう報道はない。

オール横浜でと考えていた林市長の思惑は、いかなるものだったのか。どこまでの成算があったのか。

 

横浜市民はプロ野球やプロサッカーは好きだけれど、一つの政治課題、政策をめぐってこれほどはっきりと反対が多数派を占めるのは今までほとんどなかったこと。

中区の説明会などすさまじい反対の嵐。

それなのに市幹部の中には、対話を求める市民に対して、これは対話集会ではない、説明会だと言っている者がいるらしい。

 

そういう言い草が市民の反発を呼ぶことが分かっていないのが、横浜の役人たち。どこかエラソーで鈍い。40年付き合った市教委もそうだったが。

 

住民投票や市長リコールが呼びかけられているが、はたしてどうなるか。辺境の地の瀬谷区の説明会は、2月までに他の14区が終わっているところを見ると、3月に設定されそうだ。

瀬谷区の中心地?の三ツ境という町にもほとんど出向くことがないので、たまには出かけてみようと思う。

 

それにしても林市長、大きな賭けに出ているように見えるのは、IR問題だからだろうか。しゃれにもならないが。