正規料金を払っている人からは、割引料金なんだから文句を言うなと言われそうだが、映画は見られてなんぼのもの。入ってくれなければカラの電車を走らせているようなもの。平日に時間のあるシルバーには、値上げどころかもっと思い切り値引きしてもいいのではないか。この国の映画文化の為にも、増え続けるリタイア、シルバーたちの居場所の為にも、だ。

 昨日13日、近所に大型のアウトレットが再オープンした。駅の名前も駅舎もすべて新しくなった。駅名は俳句と同じ17音もある。近くの鶴間公園という大きな公園とモールがドッキングして新しい街をつくった、そうだ。東急と町田市の共同事業。道路まで新しくなった。

近所の住民にとっては、新しい街はいいけれど、土日の交通混雑が気にかかる。

 

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五七五ではないけれど・・・長すぎる。

 

 

 11日、プレオープンというので、午後、二人で出かけてみた。駅舎に驚いた。工事しているときは、ただの幅広階段とばかり思っていたが、階段がモニター?になっている。プロジェクションマッピングではなく、一段一段のステップに映し出されているようだ。たしかに物珍しいけれど、歩いている人はほとんど気にかけていない。

 

 

 お店の数は240もあるという。八百屋に魚屋、郵便局にマッサージ、医院に理髪店に・・・。以前もそうだったが、ここは犬連れがOK。犬屋さんもある。すでに大きな犬を連れ歩く人たちが闊歩している。オープン用の飾りつけをしている犬まで。犬も大変。

 

プレオープン、というのがどういうものか知らないが、とにかく人、人、人である。

 テレビカメラを担いだテレビ局のクルーがいくつも走り回っている。若者から

 

アド街ック天国ですが、取材よろしいですか?」と声をかけられる。

 

よろしくない。よろしいわけがない。よりによって、私たちのようなショぼい夫婦にまで。まあ、誰でもいいんだろうけれど。

 

2年前の暮れに東京タワーで、NHKの「72時間ドキュメント」のテレビクルーに声をかけられたことがあった。年末の東京タワーにまつわる物語。5分ほど話して、NHKのマークの入ったボールペンを貰った。もちろん放映時に私たちの話など出てくるはずもない。もっと濃厚で、高度成長期の時代を感じさせるエピソードを持っている人たちがたくさんいるのだ。

 

延びた髪を切ってもらって、いくつかお店をのぞき、八百屋でかぶとホウレンソウを買って帰った。八百屋としての「やる気」も感じる店。向かいの魚屋もなかなか。

 

今までは、バスの時間があきすぎると歩くのが嫌なときはタクシーに乗ったが、これからは以前のようにお店のひやかしで時間が潰せる。

そういえば、乗り場が移って時には1000円を超えてしまったタクシー、新しい北口の乗り場はそのままに、元の南口に2台ほどの小さな乗り場ができた。また初乗り料金で帰りつける。

 

そうそう、映画館もリニューアルオープン。109シネマ。10スクリーン。何やら新方式が導入されたとか。

そういえば最近どこの映画館も値上がりしている。名画座はまだ据え置いているところが多いが、大手シネコンは大人料金1800円シルバー料金1100円を、それぞれ1900円と1200円に6月に値上げした。10%近くの値上げ。消費税率アップの前だから便乗値上げではない、ということか。

 

60歳になったときは、1000円で映画が見られると喜んだ。いつしか1100円に。そして1200円に。

正規料金を払っている人からは、割引料金なんだから文句を言うなと言われそうだが、映画は見られてなんぼのもの。入ってくれなければカラの電車を走らせているようなもの。平日に時間のあるシルバーには、値上げどころかもっと思い切り値引きしてもいいのではないか。この国の映画文化の為にも、増え続けるリタイア、シルバーたちの居場所の為にも、だ。

 

ここは、電車に乗らずに行ける唯一の映画館、ちょっと残念。