政治家の失言はまごうことなきホンネである。それがフツーの人々とずれていることに気がつかないから失言になる。あたりまえだけど。

 大臣が次々に辞める。辞任の弁はいつもどこか他人ごとのようだ。.

 

菅原経産相は、メロンや香典では終わらない。”武勇伝”がいろいろでてきそうだ。豊田、石崎系統の秘書いじめか。

 

河井法務大臣のほうは、他人ごとだけでなく、辞任の弁がとっても悔しそうでそのうえエラそうである。「オレ様がなんでこんなつまらないことで…」と顔が云っている。こっちも、まだいろいろ出て来そうである。

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しかし二人ともなんで大臣は辞めても、議員は辞めない。最近では大臣でない人がいろいろ失言しても、よほどのことがない限り、議員は辞めなくてもいいような風潮が広がっている。議員は選挙民によって選ばれたのだから、選挙民の判断で去就を決める、その通りだとは思うけれど。

 

丸山某など、N国に移籍して元気である。

おっと、ちゃんと丸山穂高議員と書かないと。弁護士の丸山和也さんがまた怒る。

 

失言も続いている。河野防衛相は、自分は雨男で就任したとたん台風が3つも来たとやった。会場からはどっと笑い声。云うほうも云うほうだが、笑うほうも笑うほう。この笑い声で失言は確固たる失言になった。

 

笑った人たち、被害の様子があれほど四六時中報道されていて、そこで笑うか? アンタたちの仕事は何だい?と云いたくなる。

 

みんなが自分のために集まってくれる政治資金パーティー、生真面目でアタマの切れる(ように見える)河野は、似合わぬのにここはひとつ笑いを取って・・・と考えたのだろう。

 

笑いのあとに、自衛隊がどれほど頑張ったかを強調したようだが、その自衛隊はまるで私兵のような言い草。アンタ、外務大臣に続けて防衛大臣抜擢。専用飛行機が欲しいなんて云っているうちは良かったけれど、被災者への想像力のかけらもないことがバレてしまった。反原発って云ってたよね。そういうのって馬脚をあらわしたと云うんだよ。

 

政治家の失言はまごうことなきホンネである。それがフツーの人々とずれていることに気がつかないから失言になる。あたりまえだけど。

 

萩生田文科大臣・・・安部と加計と別荘でバーベキューやっていた人だ。楽しそうに写真に映っていた。

 

24日のBSフジの番組のなかで、2020年度からの大学入学共通テストで導入される英語の民間試験について萩生田は「裕福な家庭の子どもが回数を受けてウォーミングアップできるというようなことがあるかもしれないが、自分の身の丈に合わせて2回をきちんと選んで頑張ってもらえれば」などと発言したという。

 

こういう「身の丈」の使い方、あまりしない。

 

最近ではこの言葉自体もあまり使われないが、映画や芝居、落語などの中では、たいてい目下の者が分不相応な遊び方をしているときや、お金をを稼いでもいないのに派手な使い方をしているときに、目上の、それもそこそこ近しい関係の、たとえば親が子に、先輩が後輩に、師匠が弟子にこんこんとさとす際によく使われる。

 

そこでは、さとす方とさとされる方の立場が私的ではあるけれど、どこか情がつながっている。そのうえ、ほとんどの場合その指摘は「図星」なので、云われた方は唇を噛みしめちゃったりする。

 

寅さんが、ちょっとしたことから世話をするようになった若い衆に対して云うような雰囲気。

 

 

ところが、殿様やお大臣が不特定多数の民衆に向かって「下々の者よ、身の丈に合わせて生活しなさい」などと言えば、それは私とお前たちとは立場が違う・・・分の違いというものがあるだろう。立場をわきまえなさい。よけいなことは望まずに質素な生活に甘んじなさい、ということになる。

そこには「私的で情がつながっている」関係はない。あるのは、「切り捨て」「区別」「差別」の類の感情である。だから私たちは、敏感に反応する。

 

 

萩生田には、国民とか市民というものがイメージがないのだろう。それは国民や市民を軽視しているというより、視界にすら入ってこないという、政治家としては最悪の部類の人間だ。

彼の視界には、ある一定のレベルより上の階層しか入っていない。

それ以下の階層の人たちは、「自分のレベル」=「身の丈」で生活しなさいよ、民間試験も、受けられる範囲で受ければいいのよ」と思っているから、率直にホンネを開陳したというわけだ。

 

野党はこれに乗じて「民間試験実施は時期尚早」と主張しているらしい。これって他人のふんどしっぽい?

 

萩生田文科大臣にプレゼント。身長計。

 

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