城山ダムの緊急放流、21時に開始、午前1時過ぎに終了したが・・・。

昨日、相模川上流の城山ダムの「緊急放流」が行われると書いた。しかし、17時に予定されていたこの異常洪水時防災操作は、結局21時半から行われ、降雨が弱まった午前1時15分に終了したとのこと。県ははじめ17時を延期して22時に放流を開始するとしたが、前倒しで実施したという。

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これ以上貯められないと判断して行うダムの緊急放流は、下流域での水害を発生させる原因となることから、慎重に行うべきなのは当然だが、その連絡が沿岸住民にどこまで徹底出来るかが重要だ。「前倒し」も事故がなかったらよかったものの、首をかしげざるを得ない判断だ。

 

17時放流の報道は15時前だったが、その時点でも十分に安全ははかられたのだろうか。実際の放流は、6時間後の実施となったため、混乱や被害はなかったというが。

 

城山ダムの緊急放流は初めてのこと。つまり未曽有の降雨だったということだ。

 

去年7月の西日本豪雨では、愛媛県のダムで緊急放流が行われたが、直後に下流の川が氾濫、8人が死亡したという事故があった。

 

増えた分だけ放流するというのが緊急放流の原則だそうだが、大丈夫かなと思う。ある程度の雨が予測されるときには、一定時間前から放流を始めているのだろうが、今回のようにたとえば箱根町で2日間で1000ミリを超える雨が降るといった事態がダムのある山間部で起きれば、ダムの決壊を防ぐために、放流はきわめて緊急に長時間なされるのではないか。

 

 

そうなれば、たとえ住民に連絡が徹底されて全員が無事避難できたとしても、家屋その他の被害は避けられない。

 

数十年に一度という規模の台風が今後増えることが予想される今、これに備えるには、堤防をさらに高く築くしかないのだろうか。

 

千曲川など各地の堤防の決壊とそれに伴う過酷な被害をみるにつけ、こうした疑問は消えてくれない。

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