『帰ってきたヒトラー』から3年、今度はムッソリーニが帰ってきた。日本でも誰か帰ってこないかな。
『帰ってきたムッソリーニ』(原題:Sono tornato(帰ってきた)・2018年/イタリア・96分・監督ルカ・ミニエーロ・主演マッシモ・ポポリツィオ)
二番煎じ、リメイクではあるけれど、ほどほどに面白かった。映画の流れはヒトラーをほぼ忠実に踏襲、そうは云ってもドイツとイタリアの民族性の違いはきわだつ。
ヒトラーと同様、お笑い芸人と間違われながら全国を歩くムッソリーニ。日に日に人気が沸騰していくのも同じ。
現代の政治に対して、民衆が何の期待もしていないことにムッソリーニのファシズムが燃え上がる。
不能の民主主義より「責任ある独裁」を。
こわもてで演説するムッソリーニは、テレビの人気者になっていく。
しかし、そんな彼を利用しようとする輩の数々のさや当てとどんでん返し。
ファシストより現代人の方がよほどにこわいということか。