朝の気温が5℃。この時期としてはかなり低い。
いつもの坂道の途中の畑のそら豆に、花がつき始めた。
境川の水が珍しく濁っている。昨夜、上流で雨が降ったのだろう。
今朝もカワセミを見つけた。葦の穂先に留まっている姿は、青い宝石。
最近、毎日のように見かける。境川の水がきれいなせいか、それとも山に棲めなくなっているせいか。
昨日、いつもカメラを持っている年配の顔見知りの方に、カワセミが餌を食べる瞬間のショットを見せて貰った。口に入りきらないほどの大きさの魚を呑み込もうとしているところ。
「いま、そこに留まっているんだけど、おなかが重くてすぐには飛び立てないみたいだよ」
気温が低い分、桜が長持ちしているようだ。ほぼ満開のようだが、よくよく見てみると日当たりのせいなのか、まだつぼみをもっている桜もある。
午後、とりかかっている原稿が進まないので、ライを連れて恩田川の桜を見に行くことに。
南多摩と云われるこの地域では、横浜の海軍道路と並んで、恩田川が桜の名所で通っている。
桜並木の間を車が通る海軍道路と違い、恩田川は水流の両側から水面にかぶさるように桜が咲く。ゆったり味わえる400本のソメイヨシノだ。
近くのスーパーにクルマをおかせてもらう。もちろん飲み物やお菓子に今夜のつまみも買って義理は果たす。
ここから200mほど歩けば河畔に出る。
駐車場を出たところで、年配の女性に声を掛けられる。「可愛いですね、この犬」なんてところだと思ったら、目に少し険がある。
「あの、ワンちゃんのうんちが…」
振り返るとライのものらしいうんちが3本、落ちている。いつもはクルクル回ってからするのだが、今日は歩きながらしたらしい。店から出たつれあいが片づけてくれる。
平日だがかなりの人出だ。密集した花びらが手に取るように見られるのがここの良いところ。花びらに包まれる感覚。
へたくそですみません。ネットにはもっとずっときれいな写真が載っています。
20分ほど歩いて休憩。昨年は弁当をつくってきたが、今日はお茶とお菓子。公園のようにゆったり坐る場所はないから、これくらいがちょうどいい。
ライの視線に桜がどう映っているのかわからないが、つれあいが写真を撮っていて遅れると、四肢を踏ん張って待っている。桜よりつれあいを見ている。
二人(つれあいとライ)のツーショットを撮る。私にしてはいい出来なのだが、非公開だとのこと。
15時過ぎには帰宅する。1時間半ほどの花見だった。
すぐに家電が鳴る。Sさんだ。会津での葬儀の途中で、お父様が亡くなったとの知らせを友人のAさんからもらった。
家族葬とのことで供花を送ったのだが、その花が着いたとの電話だ。
すこし呑んでいるようだ。気持ちはわかる。
明日がお通夜で葬儀は明後日。まだまだ何も片付かないが、呑まずにいられないという。
15分ほど、亡くなった経緯、おもに病院とのやり取りを聞く。話していると涙が出てきて困るという。
呑みすぎないでね、と言って電話を切る。
2月、3月と不祝儀が続いた。親しかった人が3人も亡くなった。みな大切な人たちだった。彼らは今、どこを歩いているのだろう。
若いころに比べ、亡くなった人たちが遠いところへ行ってしまったという気がなくなった。
今日書きたかったのは、宮古島の弾薬庫問題だ。周辺住民に対して防衛省は、新設した陸上自衛隊宮古島駐屯地に「造らない」と説明してきた弾薬庫を造ったことが明らかになった。
反対派の住民が入手した駐屯地内部の見取り図が、現状とかなり違う点に気がついたことが発端。
まさに絵にかいたような「だまし討ち」である。
造ってしまえばこっちのもの、という住民をバカにしたでたらめなやり口。さらに肚が立ったのは岩屋防衛相が衆議院安全保障委員会で謝罪した次の言葉。
「保管を明示的に説明していなかった」
この官僚言葉の厚顔ぶりはなかなかのものだ。みな安倍に似てくる。
ちゃんと翻訳すれば、
「ウソをついてでも、つくってしまえばこっちのものだと思ってやったが、それがどうかしたか?」
こんなところだろう。
防衛省は、弾薬庫は一時島外にもって行き、いずれは島内に持ち込むつもりだとか。反対派はもちろん、受けいれ派の住民も反対に転じるだろう。
割れていた地元に無理やりねじ込んだ建設、受け入れ派との信頼関係が音を立てて崩れた以上、行政は白紙撤回とするのが常識だ。いったん造られたものの危険性は半永久的に島を縛ることになる。こんな悪辣なやり口を許してはいけない。担当者の処分はもちろん、防衛大臣の更迭も射程に入れるのが筋だが、安倍政権では何をやっても、どんなでたらめを言っても守られてしまう。
与那国、宮古、石垣と沖縄への基地負担が増えている。補助金や地元に落ちる隊員のお金と引き換えに、だ。
先日も住民へのきちんとした説明がなされないまま、行政トップと手を打った防衛省が石垣島への陸上自衛隊の配備を始めた。
辺野古新基地建設を米軍普天間基地の返還をたてに進めようとする安倍政権、沖縄の基地負担を軽減すると言いながら、自衛隊の配備は息をひそめながら目立たぬように進めている。