山国の虚空日わたる冬至かな 蛇笏

12月22日 
    新聞が半透明のビニールに包まれている。庭の敷石は濡れていない。夜半に雨が降ったらしい。昨夜は満月に近い月が輝いていたのだけれど。
 今日、冬至。横浜の日の出は6時47分、日の入りは16時33分。一年でいちばん日の短い日。

 

      山国の虚空日わたる冬至かな 
                    蛇笏

 

 なかなか明るくならない。曇天。でも温かい。散歩途中に通りかかるそら豆が植わっている畑にも霜は降りていない。気温は10度ほどもある。カワセミを見る。

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庭のガーデンシクラメン なぜだか夏からずっと咲いている

 らいは、今日も四肢を踏ん張って「うちに帰りたい!」を全身で主張するが、今日の“踏ん張り”はそのまま“フン張り”だった。いつもはクルクル回ってからするのだが、今日はストレート。たくさんしたからと二人で褒めちぎる。


 というのも、らいは先週から今週にかけて5日間ほど便秘が続いていた。食欲は落ちないし、動きが鈍くなったりもしないのだが、かと言って分かっているだけにほおっておくわけにもいかず、迷った末に週半ば、つれあいが動物病院に連れていった。


 診察ではレントゲンを撮ったそうな。便秘でレントゲン?とは思うが、一応の処置をしてくれて、これで大丈夫とのこと。餌を変えたことが原因なのかどうか、わからない。


 長女のところから引き取って8か月。物言わぬ動物と暮らすことの楽しさとむずかしさ。顔色も分からないし、表情らしきものもない。わかるのは身体の動きと行動。


 よくわからないこともする。私が外出しているとき、私の部屋に入っておしっこするときがまれにある。記事を切り抜くために机の下に新聞を数日分重ねておくのだが、そのうえでする。普段は決まったトイレでしているのに。


 何か意味があるのか、それとも気まぐれなのか。切り抜きの意欲が減退するので、外出する時は部屋のドアを閉めた状態で出ていく。

 

 

 昨日、文科省の変形労働時間制に関するパブリックコメントの締め切り。朝から1000字ほどの文章にまとめて文科省のフォームに記入、送信しようとしたのだが、送れない。使ってはいけない文字を使っているとか赤い字で出る。どの文字が該当するのか指示はしてくれない。「戻る」をクリックすると文章もその他の記入事項もすべて消えてしまう。何度かいろいろやってみるが、結局「送信画面」に至らず。出かけなければならなかったので、2時間試みて諦める。

 文科省はわざと送りにくい設定にしているのではないかという疑念が湧いてくる。

 形だけパブリックコメントを募集しながら、その実そんなもの欲しくもないし参考にもしないのだからと、面倒な設定にして・・・。

 そんなことはないのだろうけれど、とにかく不親切。

 パブコメが政策を変えたという話は聞いたことがないのだが、書いたのに送れないと気分が悪い。私程度のパソコン音痴が使えないパブコメフォームなんておかしい。

 どこかでこの憂さを晴らしたいものだ。

 

 

 不具合といえば、もう一つ。今週、ある小説が読みたくて、授業のついでに大学の図書館にその小説が掲載されている雑誌を探しに行った。ただの総合誌なのだが、どういうわけか地元の図書館にもシリウスにも置いてなく、ネットではまだ4か月前の号なのに倍ほどの価格になっている。いずれ単行本になって出るだろうとあきらめかけていたのだが、大学の図書館ならもしかしたらと思い、18日、少し早めに出勤して探すことにした。


 今時の大学の図書館はセキュリティが厳しく、学生は学生証をかざさないと入館できない。退館時にも同様だ。私のような非常勤職員は職員証のみでは入館できず、新たに登録をしなければならない。


 しんと静まり返った館内を歩き回って、このへんかとあたりをつけたところに雑誌はあった。意外にたやすくみつかった。探し物が見つかるのはやはり嬉しいもの。幸先がいいぞ。うきうきした気分で貸出カウンターへ。そこへ冷水を浴びせるようなスタッフの一言。
「雑誌は貸出していません」。


 当月発行のものが貸出せないのはわかるが、バックナンバーまで貸出禁にしなくても・・・。しかしここで交渉?してどうにかなるものでもなし、諦めてコピーを取ることに。そのコピー、正規職員、つまり教授や准教授はすべて無料。非常勤講師はすべて有料だとさ。


 数えてみると読みたい小説は、120頁もある。見開きで60枚分。2段組でほぼ単行本1冊分。閲覧室で読む時間はない。せっかく見つかったのだからとコピーをすることに。ミスも含めて70回ほど蓋?の開け閉めをして終了。20分ほどもかかった。


 なんだか一仕事をした感じ。もう読み終わった気分。誰の小説かって?読んで面白かったら紹介するつもり。

 

 今日は午後に、病を得て体調を崩しているOさんと会う。2年以上会っていない。楽しみである。

 

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