7月になった。暑い。もう梅雨明けだって。
このブログ、始めて1か月。使い方もよくわかっていないが、文章を書いてアップすることだけはなんとか出来ている(と思う)。写真の使い方やカテゴリーなどよくわからないのだけれど。
ブログの目的の一つは映画を記録すること。私はレンタルも含めて月に7~8本の映画をみる。映画は本と違ってなかなかみなおすことはできないしやらない。
とんでもないときに映画のシーンがふとよみがえるときがある。風呂に入っているときとか。そんなに前に見た映画ではない。最近だから思い出すのだ。
おいおい、これって何の映画だっけ?
いい映画とは限らない。前後の脈絡もなく突然よみがえるのだ。私だけではないと思うのだが。
「そうそうそうだったあれはね」と視線を虚空にさまよわせ自問、時間はかかるけれど、たいていは思い出せる。1~2か月以内にみた映画だからだ。ほっとする。まだボケていない、と思う。
が、そうもいかないときもある。シーンもセリフのようなものも浮かぶのに、どうしても思い出せないのだ。たしかにみた映画なのに、特定同定できない・・・。悲しい。
2018年になって見た映画ぐらい基本的な記録と寸評程度は残しておかないと、どんどん闇のかなたへ消えていってしまう。そこでブログ。ブログが衆人環視?かどうかはわからないけれど、書くには緊張もする。一人だと長続きしない。
記録しておくのは、タイトル、制作年、分、出演、監督、わかれば原作、海外作品については原題をいれる。2018年上半期で見たものを印象をはっきりさせるために★評価をしてみることにした。極私的絶対評価(笑)。巷間の評価とは分かれるところも多々あるはず。
それではその①。
★★★★★・・・こういう映画は年4~5本かな。おすすめ!
★★★★・・・・アタマとココロを十分に刺激された。
★★★・・・・・最後まで飽きずに映画を楽しめた。もうひとつ何か欲しいけど。
★★・・・・・・なんだかなあ、こんなんでいいのか?後悔寸前!!
★・・・・・・・見たことを忘れてしまいたい。
① We Love Television(2017年・日本・110分・萩本欣一・監督土谷敏男)★★★
76歳(当時)になる欽ちゃんのドキュメント。TVディレクターの土屋がある日、「また視聴率30%の番組を作りましょう」と欽ちゃんのところへ。その番組制作過程を欽ちゃんの生活にひたすら張り付いて追い続ける。番組は成功したのか。一人暮らしのように見える欽ちゃんのところどころににじむ老い。カメラは結構容赦ない。若者や出演者との気持ちのずれ、コントのすれ違い。あえてTVカメラの前に立って自分をさらけ出そうとするサービス精神が、見ていて少し辛い。
② ナミヤ雑貨店の奇跡(2017年・日本・129分・監督廣木隆一・東野圭吾原作)★★
全体に冗漫な感じ。時代考証など凝っているのはわかるけれど、はなから設定に無理があるように感じてしまうのは、私がひねているから?
③ 嘘八百(2018年・日本・105分・中井貴一・監督武正晴)★★★
中井貴一が出る映画はつい見てしまう。詐欺の話。うらぶれた詐欺まがいの骨董屋を演じる中井は、前日の酒が残る演技がいい。眼が濁り、ほっぺたが垂れ下がり…もしかして本当に深酒か?と思わせるほど。ストーリーには無理があるが、最後まで楽しませてもらった。
④ ニューヨーク眺めのいい部屋売ります(2014年・アメリカ・92分・モーガン・フリーマン/ダイアンキートン・監督リチャード・ロンクレイン・原題:5 FLIGHTS UP)★★★★
モーガン・フリーマンとダイアンキートンの会話がどこまでも自然でリアル。ストーリーもよくできていて、最後まで楽しめる。無理に長くしておらず、とにかくキレがある。モーガン・フリーマン、先月セクハラの告発を受けた。#metooだ。最近の映画『ジーサンズはじめての強盗』や『グランドイリュージョン』の撮影の時のことだとか。80歳のモーガン、性的ないたずらではなく場を盛り上げるための冗談だったというが、あとになっての申し開きには効果はない。
⑤ 三里塚のイカロス(2017年・日本・138分・監督代島治彦)★★★★
これについては別途。
⑥ 婚約者の友人(2016年・フランス/ドイツ・113分・原題:FRANZ・監督フランソワ・オゾン)★★★★
第一次大戦後のドイツ。戦死したドイツ兵と友人だったと名乗るフランスの青年が、ドイツを訪れる。仏独の戦後の憎悪渦巻くの空気のなかで、寡婦となった女性と青年が・・・。と書くとありきたりだが、ちょっと違う。とにかく画面がすごい。スクリーンからさまざまな匂いがしてくるような。名作だと思う。
⑦ 日曜日の散歩者~忘れられた台湾詩人たち(2015年・台湾・監督ホワン・ヤ―リー・162分) ★★★★★
162分、楽しくみたというわけではない。参ったという感じ。1933年日本統治の台湾でモダニズム詩人団体が結成される。日本人も台湾人もともに学ぶ。日本を経由して入ってくる当時のシュルレアリスム、ジャン・コクトーや西脇順三郎など、これらを日本語で学び表現するしかなかった台湾の詩人たち。彼らの思いが、ほとんど説明もなくかなり大胆だけど、透明感をもって表現されていると思った。
ギリギリのところで「難しい映画」を回避しているように思われた。
⑧ 52Hzのラヴソング(2017年・台湾・監督ウエイ・ダーション・109分)★★
ミュージカル映画は嫌いではないが、ついていけなかった。
⑨ 羊の木(2017年・日本・監督吉田大八・126分)★★
これはがっかり。原作を引っ張り出して読みなおしてから行ったのだが、漫画である原作に引きずられすぎていて、よくわからないものになってしまった。『ジニよさらば』と同じ轍。ともに印象に残るセリフやシーンはあるのだけれど。
⑩ Every Day (2015年・日本・監督手塚悟・95分)★★
思いがこもっているのは感じるけれど、それ以上でも以下でも。
⑪ マンハント(2018年・中国・監督ジョン・ウー・110分)★★★
文句なしに楽しめた。一時代前のアクション映画。独特の日中の文化のまじりあい。リズム、スピード、アクションの迫力、ジョン・ウー監督の面目躍如。
⑫ 超高速!参勤交代リターンズ(2016年・日本・佐々木蔵之介・119分・監督本木克英)★★★
前作も面白かったが今作もダレずにおもしろかった。松竹喜劇映画の遺伝子が確実に伝わっている。
⑬ 否定と肯定(2016年・アメリカ/イギリス・監督ミック・ジャクソン・110分)★★★★
これは別途。
⑭ インサイダーズ 内部者たち(2015年・韓国・130分・ウ・ミンホ監督)★★★
どんでん返しまで行きつぐ暇なく惹きこまれた。政治家と検察とマスコミ、三つ巴の金をめぐる争い。ペク・ユンシクという老練な役者がいい味を出している。この人、韓流ドラマのホジュンで、父親役をやっていた人。善人役が多いようだが、ここではすさまじい悪役ぶり。
⑮ わたしたち(2016年・韓国・94分・原題:The World of Us・監督ユン・ガウン)★★★★★
別途。
⑯ 南極料理人(2009年・日本・監督沖田修一・125分)★★★
こういう映画、嫌いではない。達者な役者が集まって、広がりのない(ただただ広がっていく南極の平原が舞台だが)変わり映えのしない極限の状況、そうかもしれないと思わせられるところが随所に。
本文とは関係ありませんが…本物です。