映画

終末の探偵 北村有起哉がいい。

境川河畔、鶴瀬橋のたもとに観音寺という真言宗のお寺がある。18世紀創建というから古刹というわけではない。静かなたたずまい。その裏手がかなり広い墓地になっているのだが、その境川側に3本の河津桜がある。植えてまだ10年もたたないような細いものだが…

『そばかす』つくり物感がなく、キャストの演技も自然。静かな話題作として記憶されていい作品だと思った。

今朝、雪の降る前に散歩しようと7時半に出かけた。いつもより重装備、ダウンを着てさらに傘を携えて。 出がけにちらちらと来始め、早めに切り上げ40分後に戻ってきたときには、地面は濡れたままなのに畑にはうっすらと積もっていた。 今、11時前。それほど激…

休映、休診におちこむ・・・。キネマ旬報ベスト・テン発表。

今朝、5.8℃という外気温を見て、少し薄着で出かけた。河畔に出るとそれほど強くはないが、冷たい北風が吹いている。気温が1~2℃でも、風がなく日が出ていると暖かいのだが、今朝は日は出ているが、思いのほか風が冷たい。 それでも町田一番さんはいつものよ…

『あちらにいる鬼』残念ながら、終始退屈だった。139分はいかにも長すぎ。 みなそれぞれにやさしい人たちばかり。鬼はどこにいる?

映画備忘録。 『あちらにいる鬼』(2022年製作/139分/R15+/原作:井上荒野/脚本:荒井晴彦/監督:廣木隆一/出演:寺島しのぶ 豊川悦司 広末涼子/2022年11月11日公開) 期待外れ。 映画と原作は別物だが、タイトルを使う以上踏まえるところはあってもいい…

『あのこと』女性だけが望まぬ妊娠のゆくえをひきうけなければならない矛盾、と言ってしまえばそれだけなのだが、それだけでなどけっしてないことを、この映画は優れた映像として見事に表現している。

映画備忘録。 1月12日、久しぶりに新百合ヶ丘のアルテリオ映像館。 ミニシアターでもネットでの事前予約が当たり前になってきているが、ここは整理券方式。朝9時からその日の整理券がもらえる。とは言っても、私のところからバス、電車、電車で1時間弱。いっ…

『パラレル マザーズ』フランコ時代の虐殺の歴史と赤ん坊取り違えが、私の中ではパラレルにならなかった。残念。

『パラレルマザーズ』(2021年製作/123分/R15+/スペイン・フランス合作/原題:Madres paralelas/監督:ペドロ・アルモドバル/出演:ペネロペ・クルス ミレナ・スミット イスラエル・エレハルデ/日本公開2022年11月3日) 写真家として成功しているジャ…

『窓辺にて』今泉力哉監督、役者一人ひとりのせりふひとつひとつを時間をかけて演出しているようなつくり方。

三日とろろを食べた。七草粥は食べなかったが、そろそろ誰かにつくってもらったものが食べたいということになった。 Mさんが気に入っているイタリアンに出かけたのだが、その前に映画を2本。映画の半券で10%引きになる。 『窓辺にて』(2022年/143分/日本…

2022年 劇場と配信で見た映画のまとめ

大変遅くなりました。 あけましておめでとうございます。 本年も当ブログをよろしくお願いいたします。 今年はまず昨年の映画の総括から始める。 【2022年 劇場で見た映画の一覧】 《1月》 『香川一区』 《2月》 『JOINT』 『ダヴィンチは誰に微笑む』 『成…

年末の備忘録。映画2本。大腸内視鏡検査にコンサート、そして小旅行。

今年も残すところ1日となった。 大雪の被害に悩まされている地域が多い中、ここ関東南部、神奈川西部は穏やかな天候が続いている。 境川の水辺は、鳥たちがまるで井戸端会議をしているようなにぎやかさだ。 年末のせいか今朝は遊歩道に人通りが少なく、いつ…

『天上の花』入山法子、東出昌大が重厚な脚本とゆったりした演出に支えられ名演。

快晴。風なし。気温-2℃。初めての結氷。川面が鏡のようだ。 なかなか実をつけなかった庭のゆずが今年は豊作。 映画備忘録 12月12日(月) 『天上の花』(2022年製作/125分/PG12/日本/原作:萩原葉子/脚本:五藤さや香 荒井晴彦/監督:片嶋一貴/出演:東…

『千夜、一夜』、随所に入る効果音のような音楽が、帰ってこない人を待つ心の空洞を表しているようで印象的。

映画備忘録。 11月28日の2本目。 『千夜、一夜』(2022年製作/126分/G/日本/脚本:青木研次/監督:久保田直/出演:田中裕子 尾野真千子 安藤政信 白石加代子 ダンカンほか/公開2022年10月7日) 北の離島にある美しい港町。登美子は30年前に突然姿を消し…

『3つの鍵』積み重なっていく時間が互いの感情の澱を深めていく。

映画備忘録。ずいぶん記憶が薄れてしまった。 11月28日に2本見た。 『3つの鍵』(2021年製作/119分/R15+/イタリア・フランス合作/原題:Tre piani/原作:エシュコル・ネボ/監督:ナンニ・モレッティ/出演:マルゲリータ・ブイ リッカルド・スカマルチョ …

『ある男』印象に残っているのは安藤サクラの演技の確かさ。感情の動きとセリフの間の距離が絶妙。

「備忘」は忘れないための用意のこと。見た映画のことを忘れないために書いておくのが「映画備忘録」なのに、時間が経つごとにその「用意」を忘れてしまう。困ったものだ。 11月24日、グランベリーパークシネマで 『ある男』(2022年製作/121分/G/日本/…

『7人楽隊』独自の文化を築いてきた香港への深い愛情とユーモアが感じられた。7編のストーリーにつながりはないが、絶妙な配置で7人が音楽を奏でている。

映画備忘録。 ずいぶん前のことになる。11月16日。本厚木kiki。 『七人楽隊』(2021年製作/111分/PG12/香港/原題:七人樂隊 Septet: The Story of Hong Kong/監督:サモ・ハン アン・ホイ パトリック・タム ユエン・ウーピン ジョニ・トー リンゴ・ラム …

『スーパー30アーナンド先生の教室』街角での英語劇。単に英語を学ぶのが大事というのではなく、自分たちには自分たちの英語があるという主張がそのシーンを支えている。

映画備忘録 11月16日(水) 『スーパー30アーナンド先生の教室』(2019年製作/154分/G/インド/原題:Super 30/監督:ビカース・バハル/出演:リティク・ローシャン他/日本公開2022年9月23日) 貧しい家庭に生まれたアーナンドは数学の才能を認められ、…

『彼女のいない部屋』「構成、編集(モンタージュ)、撮影、音楽が一体となった新しい感覚の映画」(そんなに褒めないよ 映画評)映像と音楽は美しいが、私はついていけなかった。

映画備忘録 11月11日 『彼女のいない部屋』(2021年製作/97分/G/フランス/原題:Serre moi fort/脚本・監督:マチュー・アマルリック/出演:ビッキー・クリープス アリエ・ワルトアリテ/日本公開:2022年8月26日) 本国フランスでの劇場公開前に明かされ…

『靴ひものロンド』哀しいはずなのに、誰も哀しそうに見えない。妻の夫への憎悪の激しさは伝わってくるが、30年後には元のさやに。家族それぞれの感情の発露が何かにせき止められていて、ふしぎな中途半端感が残る。

映画備忘録 11月11日 『靴ひものロンド』(2020年製作/100分/G/イタリア・フランス合作/原題:Lacci/原作:ドメニコ・スタルノーネ/監督:ダニエル・ルケッテイ/出演:アルバ・ロルバケル ルイジ・ロ・カーショ/日本公開:2022年9月9日) 1980年代の初…

『夜明けまでバス停で』転落していくときのひりひりするような焦燥感がこの映画からは伝わってこない。勝手な言い草だが、残念。

丹沢の雪は消え、富士山の頂上付近の雪も消えかかっている。冷え込みも幾分和らいだ。今朝はカワセミを見なかった。そのかわりシジュウカラを見た。いつもつがいで跳びまわっていて、子どものようでかわいいと思う。 映画備忘録 10月21日(金) 『夜明けまでバ…

『マイ ブロークン マリコ』友情のようなものの非対称性、それぞれがもっているものもいびつだし、求めるものと求められるものも常にズレていく。 いつもその満たされなさの中で生きるしかないということか。

スカっと晴れ上がった秋空にならない。曇天ときどき小雨。 それでも境川の水辺の鳥たちはにぎやか。母親らしい親ガモに連れられ6羽の子カモが水面を渡っていく。その横に、アオサギ、サギ。潜っているのはカワウ。キセキレイ、ハクセキレイが飛び交う。一昨…

『川っぺりムコリッタ』「そっち」でいちばん素晴らしかったのは、ホームレスの人のギターと墓石売り(吉岡秀隆)の息子、小1ぐらいか、彼の弾くピアニカの2重奏。ああ、自分も「そっち」に行きそう。

映画備忘録。10月2本目。6日、グランベリー109シネマ。 『川っぺりムコリッタ』(2021年製作/120分/G/日本/原作・脚本・監督:荻上直子/出演:松山ケンイチ ムロツヨシ 満島ひかり 黒田大輔 江口のり子 尾形直人 吉岡秀隆 田中美佐子 柄本佑 笹野高史 薬…

『私のはなし 部落のはなし』差別問題をとらえようとする監督の姿勢に共感。差別論の深堀を期待する。

『私のはなし 部落のはなし』(2022年製作/205分/G/日本/監督:満若勇咲/プロデューサー:大島新/公開2022年5月21日) 日本に根強く残る「部落差別」を題材にしたドキュメンタリー。かつて日本には「穢多」「非人」と呼ばれる賤民が存在した。1871年に明…

『スープとイデオロギー』ヤン・ヨンヒ監督の渾身のドキュメンタリー。日本と朝鮮半島の歴史の継承の一つの在り方を示している。

映画備忘録。9月最後の1本。 『スープとイデオロギー』(2021年製作/118分/G/韓国・日本合作/原題:Soup and Ideology/脚本・監督:ヤン・ヨンヒ/公開:2022年6月11日) 「ディア・ピョンヤン」などで自身の家族と北朝鮮の関係を描いてきた在日コリアン2…

『空気殺人』 ユン・ギョンホがよかった。『最強殺し屋伝説国岡完全版』フェイクドキュメンタリー?もっと笑わせてほしかった。

映画備忘録。9月にみた映画3本。 『最強殺し屋伝説 国岡 完全版』(2021年製作/93分/G/日本/監督:坂元裕吾/出演:伊能昌幸他/公開:2021年10月8日) 「ベイビーわるきゅーれ」「黄龍の村」など、バイオレンス、アクション、ホラージャンルの作品で注目…

『戦争と女の顔』戦争シーンのない傑作戦争映画。

9月にみた映画の備忘録。 『戦争と女の顔』(2019年製作/137分/PG12/ロシア/原題:Dylda/原案:スベトラーナ・アレクシェーヴィッチ/監督:カンテミール・バラーゴフ/出演:ビクトリア・ミロシニチェンコ バシリサ・ベレリギナ/日本公開:2022年7月15日…

遅ればせながら『トップガン マーヴェリック』観終わって何が残るか、なんて関係なし。2時間11分、ただただひきずりこまれる。すごい・・・トム・クルーズ。

映画の備忘録。簡単に。 9月13日、グランベリ―パーク109シネマズで 『トップガン マーヴェリック』(2022年製作/131分/アメリカ/原題:Top Gun: Maverick/監督:ジョセフ・コジンスキー/出演:トム・クルーズほか/日本公開5月27日) トム・クルーズを一…

北村小夜さん宅に伺い、るるるみどり館とマークサロンで歌を唄い、大学で学生の話を聴いた。

歌舞伎は22日だった。 次の日の秋分の日、友人2人と私たち2人、4人で蒲田に住む北村小夜さん宅へ。 体調を崩しているらしいとうかがったので、顔を見に行きたいと思い立った。 お見舞い、というのが基本的なスタンスだったので、花など用意したのだが、実際…

『百花』傑作との評判だが、駄作だと思う。ゴメン。

今朝、5時の気温18℃。寒くて窓を閉めた。おとといはエアコンを使っていた。きのうの同じ時間には25℃だった。強烈な台風14号が勢力を保ったまま沖縄、九州から山陰、北陸へ。各地で被害が出ているが、東北を横断するころには温帯低気圧に。1日を経て今朝のこ…

ヒヨドリがカラスに反撃。映画備忘録6本。

きのうは、日傘をもって映画に出かけたのだが、今朝は一転小雨。ビニール傘をもって散歩に出かけた。日曜日だが、人出は少ない。 気温は25℃。少し風がある。途中、雨が激しくなってきた。 カワセミを何羽か目撃。 水中から顔をのぞかせている岩にとまってい…

パルスオキシメータが届く

8月9日 発症からずっと続いていた肌のピリピリ感(普段なら熱が出る予兆のようなもの)が、午後、消えた。午前中に1時間ほどうとうとしたあとにラクになった感じがあったが、このせいだと気がついた。 大きな変化だ。症状はこの他に少し咳が出るだけ。 8月1…

ホン・サンス『イントロダクション』『あなたの顔の前に』以前の作品に比べ、映画に入れ込むものがつかみにくくなっている。というより私がついていけなくなっているのだろう。

映画備忘録。 7月12日(火) ホン・サンス監督2本同時封切り。 『イントロダクション』(2020年製作/66分/G/韓国/原題:Introduction/監督・脚本・制作:ホン・サンス/出演:シン・ソクホ パク・ミゾ ソ・ヨンファ他/日本公開2022年6月24日) 独自のス…